ムソルグスキーの「展覧会の絵」と言えば、オリジナルのピアノ版、ラヴェルによるオーケストラ編曲版いずれも有名であります。しかし私が持っているのはポゴレリチのやつ
とかチェリビダッケのやつ
とか、いわゆるスタンダードから大きく外れたものばっかりです。これではいかん、と思い立ち、なにかこう、スタンダードな演奏を聴いてみようとCDショップに立ち寄ったのでした。作曲家別に並んでいる棚にひときわ輝く金色の帯を巻いた紙ジャケットのこれが目につきました。
展覧会の絵(K2HD紙ジャケット仕様)
エマーソン・レイク&パーマー
ビクターエンタテインメント 2005-09-28
by G-Tools
誰だよこれをクラシックの棚に並べた店員は。
LPレコードで持ってたんですが、ついつい買ってしまいました(笑)。
有名な盤なので説明も要らないかと思いますが、これはプログレバンドのエマーソン、レイク & パーマーによる1971年、ニューカッスル・シティ・ホールでのライブ。「展覧会の絵」全曲を演奏したわけではなく、その一部と自分たちのオリジナル曲を組み合わせた構成です。だから「『展覧会の絵』より」というのが正確なところでしょう。アンコールの "Nutrocker" もいいセンスしてる。
たしか昔のLP盤では、クラシックの評論家、黒田恭一が解説を書いていたんですよね。何でも引き受けるというか、こういう仕事にはうってつけの人だ。このCD盤では伊藤政則の解説がついてます。どっちが読み応えあるかは、うーん微妙なところです。
このころのロックは、プログレに限らずクラシックへの接近、あるいはコラボレーションが熱心に行われていた時期です。ディープ・パープルとかもロイヤル・フィルハーモニーと共演したりしていますし。それでこの「展覧会の絵」ですけれども、今聴き直してみると、うーん、この曲を見事に自分たちのものにしている、かというと、どうでしょうか微妙。「ブルース・バリエーション」や「バーバ・ヤーガの呪い」といったオリジナルパートに入った時のほうがなんだか演奏も生き生きしていますし…。それでもしかし、後半(LPで言うとB面)の「バーバ・ヤーガの小屋」から「キエフの大門」への流れは見事だと思います。やっぱり、これをスタンダードにしよう。





