http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0704/06/news089.html
「ダラダラ長いからCD売れない」――丸山茂雄“47秒・着うた専用曲”の必要性を語る
ちょっと前の記事ですが、これは面白い。丸山さんの言い方がかなり直接的、というか過激なために賛否両論(はてなブックマークのコメント)になっておりますが、興味深い内容です。
いまの曲は長過ぎる、という意識から、47秒で完結する音楽を配信するサイト「47」を立ち上げる。(なぜ47秒か、というと、ケータイの着うたで高音質で配信する場合、ファイルサイズの関係からこの長さが限界なんだそうです。なお、「47」サイトは47秒以上閲覧できません!)
曲の長さがどうか、というのは自分には判断できかねるのですが、たとえば3つ前の記事で「60年代ロック」の1位に選ばれていた「Pet Sounds」は、ほとんどの曲が3分以下だったりします。(ちなみに1966年の作品です)
また、曲の長さ云々とは別に私が気になったのは以下の箇所です。
CD作成のハードルが下がり、音楽の作り手が増えることは、音楽文化を豊かにもした。「音楽が民主化されて、やりたい人ができるという状況はできた」。だが、増えすぎたミュージシャンを切磋琢磨する指導者が足りないという。
レコード会社の仕事といえば、腕利きのディレクターが現場を見て回って、これはという「磨けば光る原石」を見つけ出し、徹底的に磨きあげてデビューさせるというストーリーがよくありますが(「○○○○物語」とかでよく語られるような)、こういうの好きなんですよね。「レコード会社はただの中間搾取」などという極論もありますが、こういう面での貢献は大きかったんじゃないでしょうか。
そして丸山さんは、こういう「原石を磨き上げること」をずっとやってきた方です。これが機能しなくなるのは、ちょっと寂しい。というより「それでいいのか?」という疑問を感じます。
もちろん、2.0のしくみ(CGM、っていうんですか?)で見出されるものだってあるでしょう。でもその中には、原石を見て「これはすごい」などと愛でているようなものも、結構多いんじゃないでしょうか。それはそれで野趣あふれるというか、面白いものもあります。ですが、「誰か磨いてやったらいいのにな」と思うこともしばしば。「普通の石」と「(光るはずの)原石」を比べてどっちがいいとか言っても仕方ないんじゃ、と感じます。
…結局私は「案外正しいみんなの意見」よりも、「秀でた一人の判断」によるものの方がイイと考えているようです。でも、文化なんてそういうもんじゃないでしょうかね。
「ネットで“総表現時代”が来たと言われている。玉石混交だけど、検索や評価の機能もたくさんできたから、わりといいものが浮かび上がるという思想だよね。その通りだと思うけど」
「結局、文芸にしても、雑誌の編集者が、いいとか悪いとか批評・指導しながら作家が育つ。音楽も同じように誰かが正しい批評をして『ここは良くない』『ここはいい』とちゃんと言ってあげないと技術や質は上がらない」
「総表現時代だから、誰もが1作くらいは名曲が書けるのかもしれない。でもアルバム1枚作るとか、2枚目が書けるかどうかというのは、かなりの専門的な指導とトレーニングが必要だよね」
「Web2.0的」ということでいえば、上でリンクを貼った「はてなブックマークのコメント」というのがまさに「2.0」的な代物ですな。あるいはこのブログだって。
丸山さんの他の発言。
http://nb.nikkeibp.co.jp/free/x/20051219/20051219005009.shtml
「上前をはねる仕組みはダメ」と、ネットに触れて気がついた
2005年のインタビューです。
http://www.1101.com/president/maruyama-index.html
音楽の志は、集まる。
2006年、「ほぼ日」での糸井重里との対談です。
http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/0609/22/news032.html
mF247の丸山茂雄さんが考えた「焼きそば屋的Web2.0ビジネス」
2006年、佐々木俊尚による記事です。
こうやって並べたら結構違うこと仰ってたりするのですが(笑)、まあそこは丸山氏の器の広さと言うことで。上で書いた「アーティストを発掘して育てる」という機能が今のレコード会社から失われている、という指摘は気になります。






