2007年04月22日

"2.0" で文化はどれだけ豊かになるか

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0704/06/news089.html
「ダラダラ長いからCD売れない」――丸山茂雄“47秒・着うた専用曲”の必要性を語る

ちょっと前の記事ですが、これは面白い。丸山さんの言い方がかなり直接的、というか過激なために賛否両論(はてなブックマークのコメント)になっておりますが、興味深い内容です。

いまの曲は長過ぎる、という意識から、47秒で完結する音楽を配信するサイト「47」を立ち上げる。(なぜ47秒か、というと、ケータイの着うたで高音質で配信する場合、ファイルサイズの関係からこの長さが限界なんだそうです。なお、「47」サイトは47秒以上閲覧できません!)

曲の長さがどうか、というのは自分には判断できかねるのですが、たとえば3つ前の記事で「60年代ロック」の1位に選ばれていた「Pet Sounds」は、ほとんどの曲が3分以下だったりします。(ちなみに1966年の作品です)

また、曲の長さ云々とは別に私が気になったのは以下の箇所です。

CD作成のハードルが下がり、音楽の作り手が増えることは、音楽文化を豊かにもした。「音楽が民主化されて、やりたい人ができるという状況はできた」。だが、増えすぎたミュージシャンを切磋琢磨する指導者が足りないという。

レコード会社の仕事といえば、腕利きのディレクターが現場を見て回って、これはという「磨けば光る原石」を見つけ出し、徹底的に磨きあげてデビューさせるというストーリーがよくありますが(「○○○○物語」とかでよく語られるような)、こういうの好きなんですよね。「レコード会社はただの中間搾取」などという極論もありますが、こういう面での貢献は大きかったんじゃないでしょうか。
そして丸山さんは、こういう「原石を磨き上げること」をずっとやってきた方です。これが機能しなくなるのは、ちょっと寂しい。というより「それでいいのか?」という疑問を感じます。

もちろん、2.0のしくみ(CGM、っていうんですか?)で見出されるものだってあるでしょう。でもその中には、原石を見て「これはすごい」などと愛でているようなものも、結構多いんじゃないでしょうか。それはそれで野趣あふれるというか、面白いものもあります。ですが、「誰か磨いてやったらいいのにな」と思うこともしばしば。「普通の石」と「(光るはずの)原石」を比べてどっちがいいとか言っても仕方ないんじゃ、と感じます。
…結局私は「案外正しいみんなの意見」よりも、「秀でた一人の判断」によるものの方がイイと考えているようです。でも、文化なんてそういうもんじゃないでしょうかね。

「ネットで“総表現時代”が来たと言われている。玉石混交だけど、検索や評価の機能もたくさんできたから、わりといいものが浮かび上がるという思想だよね。その通りだと思うけど——」
「結局、文芸にしても、雑誌の編集者が、いいとか悪いとか批評・指導しながら作家が育つ。音楽も同じように誰かが正しい批評をして『ここは良くない』『ここはいい』とちゃんと言ってあげないと技術や質は上がらない」
「総表現時代だから、誰もが1作くらいは名曲が書けるのかもしれない。でもアルバム1枚作るとか、2枚目が書けるかどうかというのは、かなりの専門的な指導とトレーニングが必要だよね」

「Web2.0的」ということでいえば、上でリンクを貼った「はてなブックマークのコメント」というのがまさに「2.0」的な代物ですな。あるいはこのブログだって。

丸山さんの他の発言。

http://nb.nikkeibp.co.jp/free/x/20051219/20051219005009.shtml
「上前をはねる仕組みはダメ」と、ネットに触れて気がついた
2005年のインタビューです。

http://www.1101.com/president/maruyama-index.html
音楽の志は、集まる。
2006年、「ほぼ日」での糸井重里との対談です。

http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/0609/22/news032.html
mF247の丸山茂雄さんが考えた「焼きそば屋的Web2.0ビジネス」
2006年、佐々木俊尚による記事です。

こうやって並べたら結構違うこと仰ってたりするのですが(笑)、まあそこは丸山氏の器の広さと言うことで。上で書いた「アーティストを発掘して育てる」という機能が今のレコード会社から失われている、という指摘は気になります。

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2007年04月20日

ごばい、ごばい、ポイント5倍

「ごばい、ごばい、ポイントごばい おとくな今日のお買い物 ポイントごばい」というのは近所の生協で毎週日曜日の「ポイント5倍デー」に店内でかかってる曲です。(曲は "This Old Man" (←音注意)の替え歌)

…とそうではなくて、アマゾンで輸入盤CDのポイント5倍付けセール中(期間限定)です。こういうのは素直に嬉しいですね。ただしアマゾンのポイントは、ポイント発生から40日経ってからしか使えないというのがいまいち使いにくい点です。



imports-5bai-roto.gif
オール輸入盤Amazonポイント5倍還元キャンペーン

「輸入盤」というくくりではジャンルが広すぎるけれど、最近の新譜から何か選ぶとすれば大ベテランのこれかなあ。

B000NDEXIETwelve
Patti Smith
Columbia 2007-04-24

by G-Tools

カバー曲集ですが、ストレートな選曲が絶妙です。聴いて立ち尽くせ。

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2007年04月16日

えらい時代になりましたね

パチスロで「体感器使用」は窃盗罪 最高裁が初判断 (asahi.com)

なるほど、私はパチスロはやらないのでよくわからないのですが、これはつまりメトロノームのような規則正しい音を聞きながら遊んだことが「不正(イカサマ)」として窃盗罪に問われたわけですね。

となるとこれからは、下手くそなバンドがライブでヘッドホンからのクリック音を聞きながら演奏してるのを、観客に「ズルすんな! イカサマじゃ金返せ!」と野次られたら、そのライブチケット代金は不正に盗ったことになるのですね。おお怖い。(なにかかんちがいしている)

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2007年04月14日

60年代ロック100

「レコード・コレクターズ」誌の今月号は創刊25年記念ということで、「60年代ロックアルバムベスト100」を選ぶという企画をやっています。自分の規準に照らし合わせながら、読んでなるほどと納得したり、なんでなんで?と違和感を覚えたりするわけですが、そうした感想を持てること自体、自分も歳を取ったなあと思いますな。

来月号で「70年代」、再来月号では「80年代」のベスト100を選ぶのだそうです。

同誌選定、1位から10位までを書き写しておきましょう。

  1. ビーチ・ボーイズ/ペット・サウンズ
  2. ボブ・ディラン/追憶のハイウェイ61
  3. ザ・バンド/ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク
  4. ザ・ローリング・ストーンズ/レット・イット・ブリード
  5. キング・クリムゾン/クリムゾン・キングの宮殿
  6. レッド・ツェッペリンI
  7. ザ・ビートルズ/サージェント・ペパーズ・…(以下略)
  8. ザ・ビートルズ/リボルバー
  9. ザ・ローリング・ストーンズ/ベガーズ・バンケット
  10. ジミ・ヘンドリクス/エレクトリック・レディランド

続きはWebで、じゃなかった、続きは本誌でどうぞ。

B000P28LXGレコード・コレクターズ 2007年 05月号 [雑誌]
ミュージックマガジン 2007-04-14

by G-Tools
ペット・サウンズ40thアニヴァーサリー・エディション(DVD付)ペット・サウンズ40thアニヴァーサリー・エディション(DVD付)
ビーチ・ボーイズ

by G-Tools
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2007年04月05日

あれれ?(まちがいさがし)

下のは「マンスリーコンポーザー」というアマゾンのバナーなんですが…



musicsheettcg1_3.gif

ちょっとちょっと、楽譜を売るコーナーなのに、なんですかこの画像の投げやりな五線譜は。「♯」の位置がずれてるのはまずいですよ! あと、一番右の八分音符も逆向きですな。

なお今月の特集はモーツァルトだそうです。

ちなみに「♯」(しゃーぷ)と「#」(ばんごうきごう)は違う文字なのでお間違いのないよう。…ん、上のこれ、シャープじゃないような気がするなあ…。ピアノとか習ってる子供がいたら間違い探しをさせてみましょう。

Technorati Tags:

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2007年04月04日

嘘を嘘と見抜くのは…

えー、ちょっと時期を外したエントリになりますけれども。

上記の記事に挙げられているエイプリルフールのニュースは、さすがに有名なものが多いです。「スパゲティ大豊作」ってもう50年前のネタなのか。視聴者からの問い合わせにBBCは「スパゲティゾウムシの駆除を忘れずに」と回答したそうな。歴史的映像はBBCのアーカイブで公開されてますが、YouTubeでも見られますね。これはすごい。

本題はこちらではなく、第2位になっている「時速270キロの速球を投げる投手、メッツと契約」というニュース。「チベットの僧院で修行して常人離れした球を投げられるようになった」というディテールが楽しいスポーツ・イラストレイテッド誌1985年のネタですが、私は日本のスポーツ雑誌「ナンバー(Number)」でこの翻訳記事を読んだ記憶があります。「スポーツ・イラストレイテッド誌特約」を売りにしていた同誌が(今でもそうですかね?)、結構大きな扱いで掲載していました。「Number」に掲載されたのはエイプリルフールからずいぶん経ってからだったこともあって、私はすっかり信じてしまいました。自分もチベットで修行しようか、なんて考えたり! いや、馬鹿だった昔を思い出してしまいました。

というか、自分もSI誌の元記事を読んだなら「あーこれはネタだな」と判ったかも知れませんが、それが翻訳されて別の雑誌に転載されたら嘘と見抜くことはなかなか難しくなる、ということですね。エイプリルフールに限りませんが…。


いつもとちょっと毛色の違う記事ですが、その理由は

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posted by gyogyo6 at 20:20 | Comment(1) | TrackBack(2) | AFP Newsより | 更新情報をチェックする

歴史的前進?

ITmedia News: EMI、全楽曲を「DRMなし」に――iTunes Storeで販売

歴史的なこと…なのだろうか?

おそらくは、双方とも計算ずくでの合意なんだと思う。
だって、EMIはDRMを外すかわりに3割も値上げできたわけで。iTunes Storeでの販売価格を上げろというのはレコード会社側がかねてからアップルに要求してたことだし。

それで利用者の便が増すのなら大歓迎ですが、それでも私はCD買うだろうな(オールドタイプ)。

posted by gyogyo6 at 00:47 | Comment(0) | TrackBack(1) | iPod/iTunes | 更新情報をチェックする

2007年04月03日

読む方にとってはどうなのか

ブロガーの新たな収入源?アマゾンの新広告サービス開始! (P O P * P O P)
という記事に…

自動的にキーワードに広告付きリンクを貼るという意味では日本でも「はてな」や「seesaa」が展開していますね。

とあるとおり、私が借りているこのブログサービスSeesaaでも「キーワードマッチ広告」という名の似たような仕組みがあるのですが、私のブログではこの機能を切っています。Seesaaさんには悪いのですが。
(コンテンツマッチ広告とは、記事の本文のとある言葉がリンクになっていて、そこにマウスカーソルを持っていくとその言葉に関連した広告がポップアップするというアレです。Seesaaを使っている他のブログとかで見ることができるかも知れません)

だって、「どこへのリンクだろう」とカーソルを近づけたところにいきなり広告が飛び出してきたら、読んでいるあなたは非常にうざくないですか? 少なくとも私は不快に感じます。自分が不快なものは、他人にも押しつけたくないものです。上の記事にある "Context Link" というやつも、同じ部類のようですね。

広告屋さんにとっては、あらゆるところが広告スペースになるこの手の仕組みは大変魅力的なのかも知れませんが、見せられる側からするとちょっと勘弁してほしい、って感じです。自分のこの感覚は、大事にしていきたいです。

でないと、前回の記事に引用した「悪い景観」のサイトにある、このような風景になってしまいかねません。

このブログの他の記事ではアマゾンへのリンクなどを一部貼っています。この場合、明示的に判るような形にさせていただいています。
(それでもうっとうしいと思われる方がいらっしゃるかも知れません。そういう方にはごめんなさいと言うしかありません…)

(ちなみに上記引用部、「はてなでも展開」というのは間違いですね。はてなのキーワードリンクは広告ではありません。キーワードの解説ページに広告が貼ってあったりしますが)

posted by gyogyo6 at 15:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | このblog | 更新情報をチェックする

2007年04月01日

「春の小川」の現在

「春の小川はさらさら行くよ」でおなじみの曲、「春の小川」。教科書に載っているので、日本の小学校に通った方ならみんなご存知でしょう。

で、この歌のモデルとなった「小川」とは、東京の渋谷川(の支流・河骨川)なのだそうですが、この川は現在こんな状態です。

排水路と化した「春の小川」(渋谷区) (美しい景観を創る会)

都会の川に限らず、今では田舎でもこんな風景ばっかりですが、ちょっと残念ですね…。

posted by gyogyo6 at 00:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽の周辺 | 更新情報をチェックする