2007年02月14日

聴いておきたい100曲リスト

少し前に話題になった「音大生なら聴いておきたい100曲」。国立音大の新入生向けのリストだと言うことです。これだけでは扱いにくいので、作曲年順にソートした方がいらっしゃいました。これはわかりやすい。

音大生なら聴いておきたい100曲(作曲年順) - think two things

私はロックなどポピュラー音楽を聴くときは「こいつはニューウェーブ末期」とか「パリ5月革命の頃」とか、その音楽の歴史的場所というか「意味づけ」を結構気にするのですが、クラシックになるとベートーヴェン以後は完全にごっちゃになっていまして(知識がないせいです)、ともすればマーラーが20世紀を生きた作曲家であったこととか、ラプソディー・イン・ブルー(ガーシュウィン)よりもボレロ(ラヴェル)の方が後の作品であるとか、そんな初歩的なことも忘れている始末。べんきょうになります。どうもありがとうございます。

これは「音大生の勉強」のためのリストであって、いわゆる「名曲100選」というものとは性格が違います。そのへんの意図をリスト作成者の吉成順さん自身がBBSで答えています。「どうして『パッヘルベルのカノン』のような有名曲が入ってないのですか」という質問に対して。

20年くらい前までは、「音大生なら当然知ってるはずの曲」というのがある程度あり、授業もそれを前提として進めることができました。例えばピアノのレッスンで「ここはシューベルトの《未完成》の冒頭みたいに神秘的な感じで」と先生が言えば、たいていの学生はそれを理解できたのです。 でも今は、そういうのがとても少なくなってきました。
今、入学したばかりの学生の大半は《未完成》を知りません。これは決して今の学生が無知だとか怠慢だとかいうのではなくて、社会全体の大きな変化の中で音楽文化が多様化したり、学校の音楽教育から「共通鑑賞教材」が消えたり、といった色々な背景が絡んでいます。そうした状況を補い、音大での授業や会話の共通基盤となるような「基礎教養」を育てたい、というのが「100曲」リストを編んだ一番の理由です。
(musiquest BBS)

「共通基盤」をつくるという言葉に納得です。「パッヘルベルのカノン」や「田園」などは、わざわざリストに入れなくてもみんな知ってるだろうということですね。


ただ『未完成』に限って言うと、この曲が今の学生に知られていないのはLPレコードというフォーマットがなくなったせいもあるでしょう。昔はベートーヴェン『運命』のB面に決まって『未完成』が入っていたような記憶があります。どちらもLPの片面にちょうど入るくらいの長さなので、カップリングに好都合だったのでしょう。(私はずいぶん長い間「しょせんB面の曲」などというひどい印象を持っていました)
それがCDになると「B面需要」がなくなってしまい、未完成は他のシューベルトの曲と一緒にパッケージされることが多くなります。しかしそれは『運命』ほどのポピュラリティがないために、耳にする機会が以前よりも減っているのだと思います。

LPからCDへフォーマットが移行したことで聴く機会が減った曲は『未完成』以外にもあると思います。逆にCD時代になって聴かれるようになったものもあるでしょう。長時間のオペラなどは、LP時代よりもポピュラーになってるんじゃないでしょうか。
そしてこれと同じ現象は、SPレコードからLPになった時も起きたんだと思います。音楽配信の時代には、また聴き方も変わって行くのでしょう。

またectoでの投稿に戻しました。

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posted by gyogyo6 at 00:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽の周辺 | 更新情報をチェックする
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