ドレミノテレビのいいところは、音楽の本質、コアな部分をわしづかみにして見せているところです。
たとえば「うたう」がテーマの回、
「今日はみんなでドーナツを作ってみよう!」と、ドーナツを作る過程を音で表現してみようというのがありました。
子供たちをグループに分けて、「玉子を割る音」「生地をこねる音」「型抜きをする音」など、それぞれどんな音がするかを考えさせて声を出す。
最初はドーナツを作る手順通りに、そして順序を変えたり一緒にやったり、何度も繰り返したりをしながら大きな流れを作っていくというものです。
先生役がタコだと滅茶滅茶になるところ、そこはプロのパーカッショニストである「ともとも(山口とも)」がうまくさばいて、見事な音楽を作り出していました。ちょっと感動的。いや、めちゃ感動的。
何よりいいのは、子供たちがとても楽しそうな表情でやっていること。こういう体験で演奏(コミュニケーション)の楽しさを知った子供たちは、そこで感じたことをずっと忘れないでしょう。ああうらやましい。
(ただ、これをたとえば「小学校の音楽教育の現場で実践してみよう」としても、前述の「先生の力量」がないと非常に難しいのは確かです)
こういうアプローチと好対照でダメダメなのが、幼稚園でやっている「園児のブラスバンド」だと私の同居人(ピアノ講師)は言います。
私立の幼稚園なんかで特に多くて、ビデオを回すお母さんたちにしてみたら、自分の子供たちが懸命にタイコやラッパを鳴らしてなにやら複雑な曲を演奏しているのを見て「すごい!」と感動するようですが、やる方と教える方からしたらとても音楽とはいえないものだと。
自分のパートを練習する、教え込むのに精一杯で、「他の人の音を聴きながら合わせましょう」なんて無理。
とにかく子供たちは自分の楽器しか見えていないので、途中でずれても構わず先に進むしかなく、修正できずにグダグダになる。
うまくいったとしても「難題をクリアした」というお受験的達成感しかなくやってても楽しいことなんかないし、「みんなで作り上げる音楽」の充実感などはまるでないんだそうです。
その点、ドレミノテレビは音楽教育の方法としても理想的だと。
しかも質はめちゃめちゃ高い。
大賞受賞もむべなるかなです。
同居人はドレミノテレビについて、以前は
「UAはカラフルできれいな衣装で出ているのに、子供たちはヘンな揃いのトレーナーでかわいそう。子供たちにも個性的な服を着せてやるべき」
という理由で批判的でしたが、最近は宗旨替えをしています。
でもトレーナーは相変わらず気に入ってません。
それに、今年の放送は去年の再放送なので、今からどうなるもんでもないのですが。
(追記)
番組内容の記憶が相当違っていたので修正しました。また、リンクを1件(NHK)追加・修正。あと余計な改行を削除。




園児のブラスバンドの話、、面白いですね。
「お受験的な」音楽教育では、楽器を演奏する技術力はあがっても、子供自身が「音楽とコミュニケーションする楽しさ」が分からない。結果として、「みんなで作り上げる音楽の充実感」もわいてこない、、ということなのだと思います。
そう考えてもやはり対照的なのが「音楽は楽しい」と伝える事が主なコンセプトとされているドレミノテレビですね。
そういった意味ではドレミノテレビは「音楽=楽しい」「音楽=誰でも参加できるもの」という当たり前の原点に戻った番組であり、、そういったものへのニーズは音楽に携わる人たちの心の中に以前からあったのかもしれませんね。
> 「音楽は楽しい」
まさに"字の通り"ですね。
私も子供の頃、「技術叩き込まれ」系のピアノレッスンを受けてました。それはそれで大切なことですが、それと並行して「ドレミノテレビ」みたいな体験があったなら、レッスンももっと楽しくなっていただろうなと思います。
当時もどこかで誰か優れた指導者がやっていたのでしょうが、それをテレビ番組という場で展開したのが、本当に素晴らしいことだと思います。