このまま永遠に夕凪を。
…THE BOOMの名曲「島唄」(宮沢和史 詞・曲)の旋律は、沖縄音階(ドミファソシド)で書かれています。しかし、曲の途中で、沖縄音階でない、日本のヨナ抜き音階(ドレミソラド)が出現する箇所があります。
ウージの森で あなたと出会い
(ドシラドミソミ ミレドレドラソラ)
ウージの下で 千代にさよなら
(ドレミミソラレ ミレドドレミレ)
というところです。私は、突然ここで沖縄音階が姿を消すのはなぜなのか、ずっと疑問に思っていました。それが、最近読んだ新聞記事で氷解しました。
〈うたの旅人〉海を越えた魂 ザ・ブーム「島唄」 (asahi.com)
上に掲げた歌詞は、太平洋戦争末期、沖縄戦で起きた「ガマでの集団自死」を暗示しているというのですね。
「彼らを死に追いやったのは、当時の日本の軍事教育。沖縄音階では歌えない」
という判断で、ここだけはわざと日本風のメロディーにした、と。えええええ。この旋律にはそんな深い意味があったのか。
…実は自分も、この部分の歌詞は集団自死のことだろうな、とは感じていました。だって、「千代にさよなら」、二番では「八千代の別れ」という歌詞が出てきますが、これが「千代に八千代に」という「君が代」からの引用であることは明らかです。ああ、そこまで分かっていたら、もう少し考えたらメロディの意味までたどりついたものを。まだまだ聴き方がアマいなあと反省。
そんなこんなはありますが、20世紀の日本を象徴する名曲です。今日は沖縄戦が終結した日慰霊の日。
島唄 Shima Uta
THE BOOM 宮沢和史 Juan Blas Caballero
ソニーレコード 2002-05-22
by G-Tools
これは2002年、日韓ワールドカップの時にリリースされたマキシ・シングルです。アルゼンチンのおっちゃん歌手が日本語のままカバーして大ヒットしたのを覚えている人も多いでしょう。
iTunes Storeではこちらから。
追記
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